TOP
トップページ
Japanese Ingredients
日本産原材料と生産地のご紹介
Pierre meets Japan
日本上陸25周年記念対談
The history of PIERRE MARCOLINI in Japan
PIERRE MARCOLINI 日本での歩み
Message from Pierre
ピエール マルコリーニからのメッセージ
俳人
夏井いつき
1957年愛媛県生まれ。俳句集団「いつき組」組長。俳句の授業「句会ライブ」をはじめとした「俳句の種まき運動」を中心に、TBS系「プレバト!!」俳句コーナー出演など、多方面で活動。「夏井いつきの俳句添削事典」(朝日出版社)他、著書多数。
この対談は、ピエール マルコリーニが谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」に感銘を受け、さらに日本文芸の一つである俳句に興味を持ったことから実現する。
ブランド日本上陸25周年の節目にあたり、チョコレートと俳句、異なる世界で創作する2人が「日本の美」と「表現」について語り合った。
夏井 「陰翳礼讃」はいつ頃お読みになったの?
ピエール 10年前になるんですよ。実は今ヨーロッパでこの「陰翳礼讃」の人気が再燃しているんです。私はショコラティエで、文学の専門家でも何でもないのですが、仕事柄様々な国に赴く旅人の視点で世界を見ると、この「陰翳礼讃」にはヨーロッパにはない次元が存在しているなと感じています。一つは「沈黙」。実は私「沈黙」というのには、色があると思っています。
夏井 かっこいいね。
ピエール 「沈黙」があるからこそ次元や時間、その全てが成立していると思います。この本を読んでその考えに気付き、とても感動しました。もう一つは「闇」。「闇」というのはこんなに素晴らしいものなのだと、この「陰翳礼讃」を読んで分かりました。10年経ってもう一度改めて「陰翳礼讃」を読み返して、どんな魅力を発見できるか考えたいです。今年は「ピエール マルコリーニ」ブランドが日本上陸25周年なので、あらためて日本について考えてみると、俳句の言葉にはとても力があって、西洋文学の詩とは全く異なるものだとヨーロッパ人として感じました。この短い言葉が、直接的に心に響くのではなくて、時間をおいて考えさせるような、すごく濃厚なものがあって、それがもしかしたら日本のみなさんが「間」と呼んでいるものなのかなと思いました。これは私の勝手な解釈なので、今日は夏井さんにぜひ教えていただきたいと思います。またすぐには分からない「闇」とか「影」というのは、それを谷崎はこうゆっくりと「闇の中を時間を掛けて探しなさい」と言っているような気がしていて。以前、日本滞在中に、東京の浜離宮恩賜庭園に行って、そこのお茶屋さんでお茶を飲んでどら焼きを食べたんですけれども、とてもゆったりとした時間が流れていて、瞑想にぴったりの場所でした。でもそこは人口約1,400万人の大都会東京の真ん中。日本の人々はそこで静かに、あたかも瞑想をするかのように時間を過ごしている。大都会のダイナミックな動きの中に静謐さがあるという、日本ならではのパラドックスなところがすごく不思議で感動的でした。
夏井 お話が哲学ですね。
ピエール 夏井さんに質問したいのですが良いですか。日本のみなさんは少し内気で大人しくて、あまり感情を外には出さないタイプだと思います。日本の社会や日本人がどういった所で心の琴線を震わせるのか、比較的外交的な私たちラテン系には分かりにくい日本人を、俳句を通して理解することはできるのでしょうか。
夏井 日本人と言えど、俳句を作る人は少ないです。けれど俳句は日本特有の文芸ですし、俳句の中に日本人の特性のようなものがあるに違いない、というのは一つの考え方だと思います。
ピエール 私はベルギー人で、我々は「人生を楽しむ」人々。仕事もがんばるし、でも楽しくみんなで騒いだりもする。仕事は仕事で決してプライベートを犠牲にしない。そういう人たちなんです。夏井さんから見て日本人というのは一言で言うとどういう人でしょうか。
夏井 一言でいうのは難しいかもしれない笑。ベルギー人のことを、一言で言えるのが偉いなと思って。私は日本人を、一つの類型ではあまり考えていません。俳句には、色んな人が色んな思いを抱えて関わってくださっています。外から見たら日本人って、例えばせかせかしているとか、真面目であるとか、勤勉であるとか、そういう一つの類型に入るんだろうけど、私の生きている実感、特に俳句に関わっている人々を見る限り、とてつもない多様性のある人々だなという思いの方が強いんです。でも世界と日本とを比較すると、「真面目」「勤勉」「本当は遊んでいるけど一応遊ばない顔している」とか「必要以上に責任を感じる」とか、そういう一つの類型に日本人はすぽっと入ってしまうのかもしれませんね。
ピエール 「遊ばないようなふりをしている」というのは私もそうだと思います笑。「責任を感じすぎる」というのも私も同感です。
夏井 俳句というのはたった17音しかない、世界で一番短い詩です。俳句の世界では、短い時間しか17音の中には入らないから、一瞬を切り取るとか、短い時間を写生すると言うんですけど、でもその奥に「無限」とか「永遠」とかそういう世界も一緒にパッキングできる、それが俳句という文芸の一番大きな特徴かなと思います。日本人の心の奥底にも、「一瞬」と「永久」とか、そういう風なものを一緒に抱え込んでしまうような考え方があるのかもしれない、と勝手に思っています。
ピエール 今の言葉はすごく心に響きました。日本に来ると毎回感動することがあるんです。日本人というのはすごく伝統を重んじていて、例えば老舗企業や様々な職人の所作、日常の仕草など、その背景には歴史や意味がしっかりあって、現代まで大切にそれを続けている。俳句という文芸活動はその象徴だと思います。歴史から連綿と続いてきたものと、その一方で、先ほど無限や永遠とおっしゃったみたいに、近代性も持ち合わせていて、日本人は自分のルーツを見つめつつ未来にも向かっている、そういう二面性を持っている素晴らしい国民だなと。それはヨーロッパにはない面だな、と毎回すごく思います。
夏井 俳人の(松尾)芭蕉の言葉で、「不易流行」という言葉が俳句の世界にはあるんですけれども、「不易」というのは「変わらないもの」で「流行」は「どんどん移り変わっていくもの」です。「不易」という伝統的な歴史とか、繋がってきたものを基本にしつつ、常に新しみを求める「流行」を不易の壺の中に注ぎ続けていくというのが、俳句の基本的な考え方なんです。
ピエール 俳句というものすごく短い詩の中で表現している感情というのは、瞬間的なものなんでしょうか。それとももっと長い時間軸の中で感じられる、聞いたその場では分からないけれども、もっと時間が経った後に、はっと分かるような感情を表現しているんでしょうか。
夏井 俳句は2種類あります。一つは見た映像を言葉でそのまま100%再生するタイプのもの。例えば(正岡)子規が150年くらい前に見た光景を、今生きている私たちが100%同じように見ることができる。そういうタイプの句が一つあります。そういう句は心情というよりも映像でしかないので、その映像を見た時に、作者である子規は一体この光景の前で何を感じたんだろうって追体験するタイプの句になります。もう一つは、“季語”と“季語とは全く関係のないもの”とを一句の中に「取り合わせる」タイプの句なんですけれども、「取り合わせる」ことによって、季語と別の言葉がぶつかり合って、詩の火花を「ぽーん」と飛び散らせることができるんです。「取り合わせ」の句では、読者は、その飛び散った言葉の火花、イコール詩を好きなように解釈していけばいい。そういうタイプの句です。
ピエール 本当に面白いですね。
夏井 この「取り合わせ」というのは正にチョコレートも同じだと思うんですけれども、チョコレートと他の素材との取り合わせをどんな風にぶつけたらおいしい火花が飛ぶかって、そういう風にお考えになるでしょ。俳句も一緒。
ピエール こんなお話が聞けて、今とっても幸せです。本当だったらこんな会議室ではなく、ゆっくりとお茶とかお酒を傾けながら語り合いたいです。
夏井 そうですね〜。
ピエール チョコレートの世界の話に戻るんですけれども、先ほどの「陰翳礼讃」の話の中で、あえてろうそくだけの光でやっているお店が出てきて、そこでは会話をせず、闇の中で自分で色んなものを見出していく、それこそが魅力なんだという文章があるんですけれども、チョコレートでも同じようなことが言えるなと思っています。チョコレートのテイスティングっていうのはその味わいを、まるで闇の中で時間を掛けて、魅力を探し出さなくてはいけない。そして時間を掛けて、その人の持っている気持ちで探す。例えばその人が今日一日すごく大変なことがあって、嫌なことがあった、そういう時に食べた想いもテイスティングに反映されるんじゃないかなっていう風に思っています。チョコレートを作る人間として、私が最終的にお届けしたいのは、その人が私のチョコレートを食べて、何か感動をしてくださる、それができれば良いなと思っています。そういうのも「陰翳礼讃」の「闇」などに繋がっていると思うのです。実は今回日本上陸25周年を記念して作ったチョコレートの中で、意外な素材を使いまして、それが海苔だったんですね。
夏井 海苔!??
ピエール 佐賀県に行きまして。日本人が毎日食べる食材である海苔をチョコレートに使ってみようと思ったんです。塩味で、磯の香りがする海苔を一体どうやってチョコレートと合わせるのかというのが課題でした。チョコレートというのは、本当にアロマの塊みたいなものなんですね。ベースの香りがすごく強いので、どんな香り・味のものが来ても掛け合わせることができる。それがチョコレートの素晴らしいところなんです。先ほど夏井さんが火花の話をしてくださいましたけれども、海苔とチョコレートの場合、最初にチョコレートの味が来て、そのあとで海苔の味が来る設計にする、そういう作り方もあるんですけれども、食べ進めながら「海苔ってこんな味なんだ」というのを理解していく、そういうサプライズみたいな味わい方もあると思うんです。
ピエール自身が有明海を訪れ、和食材の海苔とチョコレートの相性を見極め、誕生した“潮騒”。ヘーゼルナッツと佐賀県産の有明海苔を加えたヘーゼルナッツプラリネは、素材の調和が際立つ。
また一方で、私はチョコレートにおいては「融合」というものを大切にしています。それはパートナーや結婚に例えられるのかなと思うんです。1人1人は別々の性格を持った人じゃないですか。その2人が一緒になって、一緒に暮らしていくうちに、1人目にもない、2人目にもない、3つ目の要素が浮かび上がってくる、それこそが結婚のマジック。
夏井 マリアージュ!
ピエール そうなんじゃないかなと思います。パートナー生活を長年続けて、極みの段階になると、何も語らずとも目と目を見ただけでお互い何を言っているか分かる、という究極の調和を生み出すんですね。それを私はチョコレートで生み出したいと思っていて、海苔とチョコレートも別々のものではなく完全に融合したものを作りたいと思ったんです。
夏井 さっき芭蕉の「不易流行」と言いましたけど、チョコレートは不易としてずっとそこにあって、そのチョコレートという不易をどうやって新しい物にしていくか。チョコレートはずっとチョコレートのまま、ほっといたらチョコレート以上のものにならないけど、そこに流行りの新しい何か、海苔とかっていう意外性を取り合わせる。この考え方っていうのは正に俳句の考え方と、本当に一緒です。俳句で言ったら、季語で5音分くらい取られるんですよ。17音から5音分くらい。だから残り12音分の勝負でどうやって新しいものをつかんできて、トッピングしたり、混ぜて融合したり。俳句とチョコレート、全く一緒。
ピエール 私のチョコレート作りの場合、俳句でいう残りの12音の中で、いかにして人を驚かせるかがクリエーションのカギだと思っています。私はチョコレートを作るとき、自分が何を食べたいのか、自分がどうしたら喜ぶか考えるというところから始まります。あと旅というのも私のクリエーションにとってすごく大切。この前インドに行きまして。タミル・ナードゥという地方のすごく気に入っているカカオ農園があって、そこのカカオの木は、それ自体とても素晴らしいんですが、すぐ隣にナツメグの木が植えてあるんです。とってもいい香りがしていて、そのナツメグの香りがカカオにも移ったような、素晴らしいカカオが採れるところなんです。すごいスパイシーでちょっと塩味が効いた味があって、どこかカレーを食べているような、チョコレートという感覚と全く違うものがあるんです。そのような経験や自身の個人的な感覚から、私のクリエーションは始まっているなと感じています。
夏井 作りたいものを作る、食べたいものを食べる。
ピエール 基本的にトレンドなどは全然考えていないんです。私がいつも目指しているのが「自分らしさ」が出る、自分のサインが書かれたようなチョコレート。そのチョコレートを食べた時に私の人となりが表れるような、作った時の感情やどういった解釈で作ったのか、というのをみなさんに味わっていただくことができれば大成功です。俳句も近いのかなと思います。
夏井 めちゃくちゃ、俳句ですね。私、チョコレートは「買ってくれるお客さんのこと考えないといけないだろう」って勝手に想像していて。
ピエール 正直、私のチョコレートを食べて「苦すぎる」とか「変わった味だ」という人もいるんですけども、最初から万人受けするチョコレートは全く作っていないです。ただ私のチョコレートを食べて、忘れられなくなるような、そんなチョコレートを作っています。
夏井 イコール、俳句です!俳句も、人が評価してくれるとか、そんなこと考える人から根腐れしていきます。
ピエール 俳句作りは長くやっていらっしゃるのですか?
夏井 私は、46年やっています。
ピエール 大学の文学部で俳句の勉強をされていたのでしょうか。
夏井 大学を出て、中学校の国語の先生を8年やって、そこから俳人に転職したんです。俳句そのものは教員になった年から作り始めました。
ピエール 夏井さん自身が俳句に興味を持たれたんですか? それとも例えばご両親の影響とかなどでしょうか。
夏井 私が興味を持ちました。本格的には、本屋の立ち読みで私の俳句の先生の本に出会って、「私はこの俳人の弟子になる」って勝手に決めて、そこから。
ピエール 素晴らしいですね。逆にその本と出会っていなかったら、今の夏井さんはどうなっていたと思いますか。
夏井 その本と出会ってなかったら、中学生に国語を教えるのを天職だと思って生涯を終えていたと思います。
ピエール その本に出会って、大きく人生が変わったんですね。お顔を見ているだけでもすごくお幸せそうで、アクティブに、充実した人生を送っていらっしゃるんだろうなとお見受けします。私も同じようにパティシエになって、人生が大きく変わりました。
夏井 そうね、「学校の先生を辞める」ってみんなに宣言した時には、もうアホちゃうかって言われました。しかも俳人なんていうなんの保障もない転職ですし、大事にしていただいた大好きな校長先生に、「学校を辞めて俳人になります」って言ったら、校長先生の頭には、“産業廃棄物”の「廃(人)」しか浮かばなかったらしくて笑。
ピエール 私も全く同じです。初めてパティシエになりたいって母に言ったときに、「なんでそんな馬鹿なことを!」って言われたんですけど、「やっぱり僕はチョコレートが好きだから、自分の好きなことをやりたい」って説得して。だからある種私たちは社会に反した選択をした訳で、だから似ているなと思いました。もちろん教師の仕事というのは、将来の世代を育てる本当に素晴らしい仕事だと思うんですが、本題はそこではなくて、自分がそれで真に充実した人生を送れるか、それが自分の道なのかということであって。そういった意味で夏井さんはご自分の道を見つけられて、素晴らしいと思います。もし昔を振り返って、ご自分の選択を後悔することはありますか。
夏井 今の選択?ないない! 学校を辞めるという時に、ずいぶん悩みました。悩んだけれど、それを決断した自分を褒めたいし、あの時の自分に「さっさと決めればよかったのに」って言ってあげたい。今の道を選んだことで、今の夫と再婚もできましたし。とてもいい人生になりました。
話題は上陸25周年を記念して作られた「コフレ アニヴェルセール ヴァンサンカン ジャポン」に入っている、9種のチョコレートに。それぞれのチョコレートの名称には、日本独自の美的感覚や表現方法が込められていた。
夏井 私がこのチョコレートの中で気になるのはね、「冬霞」。
ピエール このチョコレートにはカシューナッツを使っているんですけど、私はカシューナッツが大好きで、今回それを燻製にしました。あと先ほど話に出た、組み合わせの「火花」を出そうと思いまして、ユズの皮をコンフィにしたものを合わせました。なぜ「冬霞」かと言いますと、このカシューナッツのプラリネを作るにあたって、ベルギーのアトリエに燻製室を作って、その中で煙で燻したんです。そのドアを開けると、煙がぶわーっと出てきて、こう冬の情景のような、燻製の煙がこう立ち昇るのが霞のように見えて「冬霞」という名前を付けました。
燻製カシューナッツプラリネに、爽やかな甘みの高知県産ユズピールとカシューナッツの食感がアクセント。スモーキーなアロマを堪能する一粒。
夏井 これ季語ですもんね!
ピエール 季語はどれですか。
夏井 「冬霞」が季語です。この9種のチョコレートの中で、そのまんま季語になるのは、「冬霞」。で、季語の一部が「柚子雫」。「涼風の記憶」の「涼風」も季語。どうしてこんな名前にされたの?
ピエール 日本上陸25周年を前に、日本から何を想起させられるかなって考えました。すぐに簡単にぱっと出るような言葉、短くて、そういう言葉はないかなって思って。例えばこの「光陰」は、正に「陰翳礼讃」から思い浮かんだ名前です。「沈黙の味わい」というのは日本酒を使っているんですけども、福井県の黒龍酒造というところに見学に行きまして、当主の水野さんがテイスティングを勧めてくださって、その時の静けさとか、水野さんと対峙して香りを見つけていく時の沈黙を思い出して命名しました。
夏井 私の周りで俳句を楽しんでいる人々は、例えばこの「沈黙の味わい」のチョコレートで俳句を一句、とかってやったら、とてつもなく多彩な俳句が、どんどん生まれてくるだろうと思います。こんな味を題材にして、しかも作ったご本人が「沈黙の味わい」ってテーマで作っているっていうのが乗っかってくると、ますます俳人的にはファイティングな気持ちになります。
ピエール ぜひご試食してみてください。
夏井 好きなのでいいの?
ピエール もちろんです、お好きなものを。
夏井 おすすめはどれでしたっけ。日本酒(沈黙の味わい)!いただきます。私一人でいただいていいのかしら。
ピエール じゃあ私もいただきます。
夏井 こんな舌触り初めて。うーーーん!これは、これはオトナですよ! おいしいです。一杯飲みたくなる。
夏井 私はウィスキーを飲むときにチョコレートをいただくんです。
ピエール 私も実はウィスキーが大好きで、それも日本のウィスキーが大好きです。実は先日、日本のウィスキーを自分でブレンドしてオリジナルのものを作りました。
夏井 なんて素晴らしい話なんでしょう。
ピエール いつもヨーロッパ人の友だちに説明するんですけれども、日本でバーに行くと、女性が結構いて、ウィスキーを飲んだりしていて。日本の女性は公共の場でアルコールを飲むのを決して恥ずかしがらないという話をすると、みんな「そんなまさか!」って言うんです。あともう一つ私が日本に来て気が付いたのは、日本人って、真面目と評判ですけど、夜に居酒屋とかに行くと、すごいみんな大笑いして楽しそうなんですね。
夏井 別人になりますよね。
ピエール ベルギーではそこまでみんな大笑いしないんですよ。それが素晴らしいなって思います。
夏井 素晴らしいっていう着地なんですね笑。
ピエール 大好きです!
夏井 今度はじゃあ、夜やりますか!
ピエール 絶対その方が良いです! ウィスキーバーとかでいかがですか。
夏井 いいですね!
夏井 お話を伺って一番に思ったのが、私は俳句でピエールさんはチョコレートで、お互いに表現者なんだなということでしょうか。表現する人は、自分が表現したいことにわがままでもあるんだけど、でもそれを表現するためには周りをいっぱい観察して、外側にあるものからいっぱい、自分の中に色んな要素を吸収する。それがチョコレートという形での表現になるか、俳句という形での表現になるか、表現方法は違うんだけど、表現者としての心根を持ってらっしゃる人なんだなというのをすごく思いました。
ピエール 今回俳句だけにとらわれず、日本の芸術全体のすごく大切なことを教えていただいたなと思います。本当はもっともっと何時間もお話していたいなと、お話を聞いていて思いました。本当にこんな短い時間でしたけどもとっても成長できた、日本をさらに理解することができた時間でした。別々の道を歩んでいますけれども、またぜひこうやって、日本に来るたびにお会いできる時間があったらうれしいなと思います。ありがとうございました。
コフレ アニヴェルセール ヴァンサンカン ジャポン 9個入り/18個入り
日本上陸25周年を記念して、日本酒やほうじ茶、海苔、柑橘など、日本ならではの食材とコラボレーションした9粒を限定発売。パッケージには福井の伝統を誇る越前和紙を使用。箱を開ける瞬間の手触りから日本を感じる、2026年の限定アソートメント。